女川の「味力」求め大にぎわい 地元市場ハマテラスがオープン
石巻日日新聞 2016年12月24日(土) 女川町駅前の中核施設シーパルピア女川に物産センター「地元市場ハマテラス」が23日、オープンした。港町ならではの「海」をコンセプトとした店が並ぶ新たなもてなし拠点の誕生を喜び、初日から町内外から大勢の買い物客が訪れた。これによりシーパルピアの整備は一区切りとなり、町民らは地域の活気を実感していた。
鮮魚、加工品など8店舗
ハマテラスは女川みらい創造(株)(鈴木敬幸社長)が整備し運営するテナント型商業施設で、水産物を中心とした物販、飲食8店が出店した。
開業式典で鈴木社長は「町民の生活利便性向上、観光集客などたくさんの期待を背負いながら大海原へ船を進めていきたい」と決意を語り、須田善明町長は「(シーパルピア)全施設が完成し、今後の住宅・公園整備とともに点が線、面となる。多くの方に喜んでもらえる施設にしてほしい」と期待を寄せた。
石巻地区森林組合と農林中央金庫から木製テーブルやイス計45台の寄贈が行われた後、テープカットで開業を宣言した。
施設前には開店1時間前から多くの町民や観光客が列を作っており、オープンと同時に新鮮な魚介類や水産加工品、海産物を原料とした石鹸などを買い求めていた。また、フードコートでは女川港を眺望しながら「おながわ丼」や焼きがきなどに舌鼓を打ち、新施設内外ににぎわいの輪が生まれていた。
女川町大原の災害公営住宅から知人と訪れた今野喜江子さん(89)は「震災前のように町場(中心部)で魚も買えるようになった。生活しやすく、活気もあってうれしい」と話していた。
震災前の女川町の観光客数は年間約70万人で、昨年はJR石巻線女川駅の営業再開やゆぽっぽ、シーパルピア女川の開業で40万人まで回復した。ハマテラス開業に加え、今後宿泊施設の中心部移転も計画されており、更なるにぎわい創出が期待されている。
【写真】式典ではテープカットでオープンを祝った
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