石巻日日新聞

飯野川中かるた大会 畳の上の白熱の戦い

石巻日日新聞 2016年12月27日(火)

 石巻市立飯野川中学校(菊地正明校長、生徒100人)で21日、恒例の「迎春かるた大会」が開かれた。ぴんと張りつめた緊張感に満ちた体育館には、畳をたたく、弾けるような音が響いた。
 同校に以前あったかるたクラブのイベントが前身で、30年近く続く行事。日本文化に対する理解を深めるとともに、全校生徒の交流と連帯感を深める場として行っている。
 百人一首は暗記と札をとる瞬発力が勝負。生徒たちは大会に向け、朝のホームルームや休み時間を使って練習を重ねたほか、各自が熱心に暗記をしてきた。
 大会は各学年4チームの計12チームの勝ち抜き戦形式で行った。読み札15枚ごとにチーム内でメンバーを入れ替えるなど、同校独自のルールで進めた。
 競技では生徒たちが上の句に耳をすませながら、畳に並んだ取り札を鋭い眼差しで見つめ、好手には敵味方の関係なく拍手を贈った。
 例年、経験が豊富な上級生がリードすることが多いが、準々決勝までにすべての3年生が敗退する展開に。決勝戦は2年生同士の戦いとなり、他の生徒たちが見つめる中で熱戦を繰り広げた。
 大会を制したのは「ピーチブラザーズ」。個人の札獲得数が第3位となり、同チームの勝利に貢献した遠藤亜瑚さんは「皆で1枚でも多く歌を覚えようと一丸となって練習してきた成果。仲間と戦ってくれた相手に感謝したい」と話していた。

【写真】1枚の札を取ろうと、手が交錯する場面も

最終更新:2016年12月27日(火)

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