寄磯の子ども大黒舞 地域に幸呼び込む七福神
石巻日日新聞 2017年1月6日(金) 石巻市寄磯地区に伝わる正月行事「子ども大黒舞」が5日、県漁協寄磯前網支所前で行われた。七福神に扮(ふん)した子どもたちが地域の平穏と発展を願い、住民を明るく活気づける舞を披露した。
同地区では、地域の災いを払う獅子振り(1月2-4日)と福を呼び込む子ども大黒舞(5日)は正月に欠かせない伝統行事。獅子振りが始まったのは天保6年(1835年)だが、子ども大黒舞はそれよりも古い歴史を持つと言われる。
地域の小中学生が舞い手となり、年長者のリーダーが統頭(とうがしら)を担っている。以前は小学4年生から中学3年生までの男子が舞を受け継いできたが、少子化などの影響で約10年前からは小学3年生以下も参加。地域の伝統を守ろうと、震災後は女子も一緒に舞うようになった。
今年は小学生9人、中学生4人が参加した。地域住民ら約60人が見守る中、七福神の面を付けた子どもたちが米俵を囲み、太鼓の音と歌に合わせて元気に舞い踊った。集まった大人たちの肩をもんで「おひねり」をねだると、皆が笑い声を上げながら応じていた。
統頭となった牡鹿中3年の平間一成さん(15)、渡辺嗣海さん(同)、遠藤魁士さん(同)は「地域の人たちに楽しんでもらえた」と満足そうに口をそろえた。渡辺さんは「今回は教える立場として後輩たちに大黒舞を引き継いだ。伝統行事としてこれからも続けてほしい」と話していた。
毎年、大黒舞を楽しみにしているという遠藤栄子さん(80)は「笑顔の子どもたちの元気な踊りを見て、今年も頑張る気持ちになった」と話していた。
【写真】七福神になって子どもたちが踊った
最終更新:2017年1月6日(金)
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