石巻市長選 事務所準備や組織づくり着々
石巻日日新聞 2017年2月8日(水) 任期満了に伴う石巻市長選(4月16日告示、23日投開票)は、現在までに現職の亀山紘氏(74)、新人で元市議会議長の阿部和芳氏(56)、市議の黒須光男氏(69)が立候補を表明し、元東北大学非常勤講師の青木満里恵氏(61)が出馬の意思を固めている。前回と同様、3選を目指す現職に対して新人3人が挑む構図。各陣営では後援会事務所開設の準備や態勢づくりが進められ、停滞気味の選挙ムードが徐々に高まってきた。
3選を目指す亀山氏の後援会は市役所OBらが中心。事務所は石巻市中里六丁目地内に借り、今月25日ごろの開設を予定している。後援会は、齋藤正美県議をはじめ支持する市議らと協力体制を敷き、震災復興に軸を置いた2期8年の実績を訴えていく。
現職として「復興完遂」を選挙テーマに掲げており、伊東孝浩後援会長は「今後4年間は震災復興の総仕上げの時期。地域の将来像も見据えながら着実に施策を進めたい」と有権者に継続支持を呼び掛ける。
前回選挙では告示3週間前の出馬表明と出遅れた阿部氏は、昨年10月に一番乗りで立候補を表明。後援会(石森政成会長)もトップを切って今月19日に石巻市清水町一丁目で事務所開きし、臨戦態勢を整える。
初当選へ組織体制にてこ入れ。旧6町に応援隊を置き、地元の牡鹿半島から内陸部へと支持拡大を図る。今月から街頭にも立ち始めており、「市民との合意形成をもとに市政運営したい」とする市民ファーストを掲げて若い世代への浸透にも力を入れる。
黒須氏は市内各地をきめ細かく回って浸透を図る。連合後援会(菅原牧夫会長)と黒須氏に出馬要請した石巻新しい風の会が連携し、組織拡大に力を入れる。
団体、政党の支持を求めず支援者を中心に草の根運動を展開。県政、国政選挙で培ってきた機動力を再燃させている。「以前の選挙で応援してくれた人たちが軸となって動いてくれている。市民の多くは亀山市政に不満を抱いている」と語り、現職との対立姿勢をあらわにする。後援会事務所は地元蛇田に開設する予定。
青木氏は正式な立候補の表明はしていないが、前回選挙に続く再挑戦の意思を固め、支持者回りをしてきた。広報物の作成に入り、組織態勢づくりを急いでいる。後援者は、父親であり旧石巻市の市長を務めた青木和夫氏の支持者が中心だが、旧町にも親戚縁者は多い。
「石巻を変えたい熱い思いがある」と郷土愛を強調。対話と女性の視点を大事にしながらハードよりもソフト、心の復興を訴え、持ち前の明るさで有権者にアピールしている。
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