石巻日日新聞

新シーズンへキックオフ コバルトーレ女川

石巻日日新聞 2017年2月13日(月)

 女川町を拠点とするサッカークラブ「コバルトーレ女川」は12日夜、同町浦宿浜の華夕美で2017シーズンに向けたキックオフパーティーを開いた。昨季は所属する東北社会人リーグ1部で初優勝したものの、JFL昇格をかけた全国大会で敗退。新加入を含めた選手たちは、東日本大震災からの復興を目指す町やサポーターと心をともにし、さらなる高みを目指すことを誓った。
 パーティーにはサポーターをはじめ、応援企業や町の関係者が出席。スポットライトを浴びながら選手が一人ずつ入場し、近江弘一ゼネラルマネージャーが「女川町や石巻地域の復興を精神的な部分で引っ張っていきたい」とあいさつした。
 町議会の鈴木公義副議長による乾杯の発声で食事を囲みながら交流した。ビデオメッセージでは、海外出張中の須田善明町長が「町の人たちも皆さんと同じ夢に向かっている」と期待。ドイツのプロリーグに所属する永里優季選手も本年度から活動を本格化するコバルトーレ女子ジュニアユースのアドバイザーとしてエールを贈った。
 現在までに新加入が決まった選手の紹介があった。このうち千葉洸星選手(18)は初の女川出身として「小学6年生の時に被災したが、町民の支えがあったから続けられた。全国に世界に、女川を発信したい」と力強く語った。2年ぶりの復帰となる木戸優次選手(26)は「またサッカーができるのをうれしく思う」と感謝した。
 会場では新ユニホームもお披露目。全選手のサイン入りボールなどをかけた抽選会も盛り上がった。新シーズンへ向け、選手を代表して成田星矢主将が「昨年の経験を糧にして全員一丸でJFL昇格を勝ち取る」と抱負を述べた。
 コバルトーレはプロであるJリーグ加盟を目指し平成18年に創設。選手は県内外から集まり、支援企業で働きながら練習に励んでいる。
 今季の公式戦初戦は3月12日の天皇杯宮城県予選会で、松島運動公園を会場に午後0時半からFC・SENDAIと対戦する。リーグ戦は5月7日にホームの女川町民第二多目的運動場で開幕予定。

【写真】応援を受け、今シーズンの活躍を誓った選手たち

最終更新:2017年2月13日(月)

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