石巻日日新聞

愛する海のためにできること 石巻海さくら

石巻日日新聞 2017年2月24日(金)

 海や浜の清掃などを通して、地域の自然を愛する心を育む活動に取り組む一般社団法人石巻海さくら(高橋正祥代表)の活動報告と座談会が19日、女川フューチャーセンターCamassで行われた。「海を愛する人たちの座談会」をテーマにこれまでを振り返りながら、海の魅力を再認識した。
 石巻海さくらは、プロダイバーであり、女川町で宮城ダイビングサービス「ハイブリッジ」を経営する高橋代表が平成24年に任意団体として立ち上げた。
 当初は行方不明者捜索のかたわら、海中のがれき撤去を実施。現在も「umihamaそうじ」と銘打って毎月1回、レジャー感覚で石巻、女川周辺の海岸清掃や海中のゴミ撤去などを続けている。
 19日の活動報告会はNPO法人アスヘノキボウが共催。これまでの足跡を振り返りながら、今後の活動へつなげることを目的に初めて開いた。会場にはこれまで活動に関わってきた人たちや、インターネットで興味を持った人たちが多数参加した。
 2部構成で行われ、1部では高橋代表が活動を報告。これまで50回にわたって行ってきた「umihamaそうじ」の経過や、三陸の海の特徴と素晴らしさを説明し、海のゴミを減らすことの必要性などを訴えた。
 2部の座談会は、高橋代表のほか県漁協雄勝支所長の阿部貴之さん、狐崎浜の漁業者の菅野善太郎さん、女川みらい創造(株)専務の近江弘一さん、女性による獅子振りに取り組む竹浦ガールズの阿部由美さんを迎えた。
 それぞれが海を愛する理由やエピソード、今後の石巻海さくらの活動への関わり方などを語り、会場の人たちも意見を述べるなど和やかなやり取りで進んだ。高橋代表はumihamaそうじの醍醐味について「ゴミを1個拾ったら1個減るので楽しい。参加することでゴミを捨てなくなるので、この輪を広げていきたい」と語り、沿岸他地区にも多くの“海さくら”が誕生することを期待した。

【写真】海を愛する人たちが一堂に会し、何ができるかを深く考えた

最終更新:2017年2月24日(金)

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