人型ロボットPepper 石巻専修大に30台貸出
石巻日日新聞 2017年3月9日(木) 子どもたちのプログラミング教育や社会貢献に活用してもらおうと、ソフトバンクグループ(SBG、東京都港区)は4月から、石巻専修大学に人型ロボットのPepper(ペッパー)計30台を3年間無償で貸し出すことを決めた。石巻商業、石巻工業、桜坂高などがそれぞれ同大と連携し、ペッパーを活用した5つの地域活性化プロジェクトに取り組んでいく。
SBGなどが開発したペッパーは、世界初の自分の感情を持ったパーソナルロボット。声、触覚、感情表現により人とコミュニケーションを図ることができる。
SBGは昨年末、ペッパーをNPOや学校、自治体などに3年間無償で貸し出し、社会課題の解決に役立ててもらう「ソーシャルチャレンジ」という企画を立案。ペッパーを活用した地域活性化案を全国の団体から募集し、そのアイデアを実行してもらう取り組みだ。
このうち石巻専修大は、若い世代の人材育成を目的に地元の高校と連携して地域活性に生かすことを提案。特に優れたアイデアを出した団体として優秀賞に選ばれた。
「地域観光や震災伝承、地域防災など5つの高大産連携プロジェクトにペッパーを活用し、人々の関心やコミュニケーションの深まりを図っていく」などの企画内容。平成32年3月まで、計台のペッパーに加え、Wi―Fiルーターの無償貸し出しの権利を得た。
6日に同大で行われた記者会見で、同社CSRグループマネージャーの池田昌人さんは「地域の人づくりやまちづくりにペッパーが活用されていくことを確信している。ペッパーが石巻をつなぎ、新しいソーシャルデザインを作るきっかけになってくれればうれしい」とあいさつをした。
尾池守学長は「高大産、そしてペッパーとも連携を図りながら地域活性化、人材育成、心の復興に向けた研究を進めていく。市民をどう巻き込んでいくか、また学生たちがどう成長してくれるのかが楽しみ」と話していた。
その後は、学生がプログラミングしたペッパーのデモンストレーションが行われ、ペッパーは「石巻専修大学の学生と石巻の高校生が地域のために一緒に活動します。みんなで頑張るぞ」と話し、会場の士気を高めていた。
【写真】学生がプログラミングしたペッパーでデモンストレーションも行われた
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