石巻日日新聞

45歳の私へメッセージ 住吉中でタイムカプセル埋設

石巻日日新聞 2017年3月16日(木)

 開校70周年を迎えた石巻市立住吉中学校(宍戸健悦校長)の3年生92人が9日、校庭にタイムカプセルを埋めた。学校生活の写真や未来の自分へのメッセージなどを収めたタイムカプセルは、開校100周年となる30年後に掘り起こす予定。翌日に控えた卒業式を前に生徒たちが中学校生活の思い出を詰め込んだ。
 同校は、昨年11月に開校70周年を祝う記念式典を開いた。その際、20年前にタイムカプセルを埋めた同窓生たちが懐かしみながら掘り起こした。その様子を見た保護者たちから70周年の節目の今年も行ってはどうかと提案があり、実施した。
 高い密封性能が求められるタイムカプセルの製作には、宮富士工業=同市大街道東=の後藤春雄社長が協力した。30年間、生徒たちの大切な思い出を校庭で守り抜くステンレス製約20キロのタイムカプセルを準備。接合部は水の浸入を防ぐためパッキンで加工するなど随所に気を配って完成させた。
 その中に全校生徒が30年後の自分にあてた手紙のほか中学校の思い出の品や学校生活を伝える写真、学校要覧、体操着、PTA広報など現在の住吉中の学校生活が分かるものをいれた。
 9日の埋設セレモニーには卒業を控えた3年生約90人が参加。代表の阿部遥さんがあいさつで「保護者や宮富士工業の皆さんのおかげで立派なものができた。中学校の思い出を自分の胸の中と、タイムカプセルの中に大切に残していきたい。30年後の45歳の私たちがどんな気持ちで開けるのかとても楽しみ」と感謝と期待を述べた。
 後藤社長は「30年後のために心を込めて作った。これからたくさんの出会いがあると思う。掘り起こすまでゆっくり人生を楽しんでほしい」とこれから成長していく生徒たちを激励。生徒たちはその後、タイムカプセルをボルトとナットで締めて、20年前と同じ場所に埋めた。

【写真】卒業式を前に3年生が埋めた

最終更新:2017年3月16日(木)

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