石巻日日新聞

下降する投票率 引き上げに躍起 カギ握る若年層の行動未知数

石巻日日新聞 4月13日(木) 配信

 選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて初めての国政選挙となった昨夏の参院選は、その注目度とは裏腹に若年層の投票率の伸び悩みが目立った。3日後に告示の迫った任期満了に伴う石巻市長選(23日投開票)は、18歳選挙による市内で初の地方選挙。市長選の投票率は合併後下降の一途をたどる中、投票を行う若年層がどれだけいるかは、市選挙管理委員会と各陣営にとっても未知数だ。


 昨年7月10日に執行された参院選では、石巻市内に2948人いた18、19歳の未成年有権者のうち投票(選挙区)を行ったのは1067人。投票率は36.40%で、市内全体の投票率(47.04%)を10.64ポイント下回り、県内における18-19歳の投票率(45.65%)より9.25ポイント低かった。

 市内は18歳の投票率41.95%に対して、19歳は31.25%だった。18-19歳だけが低いというわけではなく、旧市内1カ所のモデル投票区では44歳以下で投票率が50%を下回り、20代後半は20%台と全年齢層でもっと低くなっていた。

 3月2日現在の新規選挙人名簿登録者は18歳が1435人、19歳が1386人の計2821人。全体の有権者数は12万5829人で、18-19歳を含まない平成25年の市長選時より約2千人増えている。それでも合併後最初の17年市長選時の有権者数(13万7317人)から1万1千人余り減少。それ以上に投票率の減少が深刻で、17年が71.87%、21年が58.82%、25年が44.16%と下降の一途をたどっている。

 投票率を上げるには、若い世代の投票が欠かせない。若者の積極的な参加によって、それより上の世代が影響されることも考えられる。ただ、新年度早々の市長選だけに選挙権を得る高校3年生はわずか。進学や就職で地元を離れる高校新卒者も多く、選挙に関心があっても投票に行きにくい世代でもある。

 石巻青年会議所が8日に開催した立候補予定者による市政公開討論会は、関係者を含めて約200人の市民が耳を傾けたが、用意した席の3分の1は空いており、若い世代はあまりいなかった。一般に有権者の多い高齢者側に政策が偏るとされており、30代の来場者は「投票率の低い世代は政策として鑑みてもらえなくなるので、もっと関心を持ってほしい」と残念がった。

 各陣営の事務所開きや集会を見ても、若い世代の参加はまれ。ホームページやSNSで情報発信をしたり、若者を応援弁士に立てたりとさまざまな手立てを講じているが、若年層の投票行動をあまりあてにできないのが本音だろう。

 市選管は告示後、新たに選挙権を得る18歳にポストカードを郵送して市長選を周知するほか、17日午後には石巻駅前で、石ノ森萬画館の協力を得ながら帰宅途中の学生をターゲットにした啓発を行う。

 また、啓発活動は若い世代が集まりやすいイオンモール石巻でも20、22日に行い、とくに土曜日の22日は子ども連れの親をターゲットにして投票の棄権防止を呼び掛ける。同店では20―22日、参院選に続いて期日前投票所が開設され、22日は選挙権を有している桜坂高校3年の2人が投票立会人を務める。

 市長選には3選を目指す現職の亀山紘氏(74)、前回に続く出馬となる元東北大学非常勤講師の青木満里恵氏(62)と元市議会議長の阿部和芳氏(57)、初挑戦で元市議の黒須光男氏(69)の4氏による争いとなる見通し。

【写真】昨夏の参院選でイオンモール石巻に開設した期日前投票所。今回も若者が投票立会人を務める

最終更新:4月13日(木)

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