石巻日日新聞

門脇改め「石巻のぞみ野郵便局」 新蛇田地区で営業再開

石巻日日新聞 2017年4月18日(火)

 石巻市が土地区画整理事業を進める新蛇田地区に「石巻のぞみ野郵便局」が17日、開局した。同局は南浜地区にあり、東日本大震災の津波で全壊流出した石巻門脇郵便局の移転新築店舗に位置付けられる。人口増加が顕著な新市街地で住民に寄り添ったサービスを提供していく。

 震災で県内の郵便局は68局が被災し、営業休止を余儀なくされた。仙台空港内郵便局の1局を廃止し、これまでに46局が仮設店舗を含めて再開。現在も21局が休止している。

 石巻地方では3局が仮設営業、半島や沿岸部の8局が休止。南浜地区にあった石巻門脇郵便局=同市門脇町五丁目=は震災による局舎流失、休止を経て、今回、「石巻のぞみ野郵便局」として移転新築された。

 17日の営業開始式では、日本郵便(株)の中江紳悟東北支社長が「再び地域のお役に立てることをうれしく思う」と喜びを語った。また、同局の阿部達也局長も「大きな責任と期待を感じる。愛される局となるよう努めていきたい」と決意を述べ、関係者のテープカットで6年ぶりの営業再開を祝った。

 南浜町にあった自宅が全壊し、現在は新蛇田地区に暮らす78歳の男性は「門脇郵便局はよく使っていた懐かしい場所。新蛇田には高齢者も多いため、近くに郵便局があるのは大変便利で助かる」と歓迎していた。

 新蛇田地区は県内で最も早い平成24年11月に着手した被災市街地土地区画整理地区。計画人口は災害公営住宅と戸建て計1265世帯3300人で、現在までに約7割の移転が完了している。本年度中には換地を終え、現在の新立野から新町名である「のぞみ野」に変更される予定だ。

【写真】テープカットで新築移転を祝った

最終更新:2017年4月18日(火)

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