石巻日日新聞

石巻市役所1階 エスタ5月末で閉店 被災も影響売上伸びず

石巻日日新聞 5月8日(月) 配信

 石巻市役所1階の商業スペースで、核店舗にあたる食料品スーパー「エスタ」が今月31日で閉店することになった。石巻駅前の好立地だが、郊外への商業集積や東日本大震災の影響で売り上げが減少していた。10年間の賃貸借契約期間を1年残しての撤退であり、市は13のテナントについて来年5月末まで存続ができるようにする。

 エスタは地元の(株)ステップ(和賀井啓之社長)が、旧百貨店ビルを改装した市役所1階の商業スペースを市から借り受けて運営。平成20年6月末に、遅れていた庁舎移転に先駆けてオープンした。

 駅前にスーパーがないことや、市役所併設のめずらしさもあって、22年3月の庁舎移転後は売上が好調だったが、1年後に震災が発生。津波の浸水により商品や冷蔵庫などの備品が軒並み被害を受けた。

 それでも震災の3カ月後に営業再開。売上は右肩下がりで、昨年9月に市立病院が隣接地に移転開院しても状況は好転しなかった。

 震災直後に応急復旧した冷蔵陳列棚をはじめ設備などの備品も更新ができず、人件費の削減も限界に達していることから、同社は来年5月末の契約終了を待たずに契約解除を申し入れた。取材に対して和賀井社長は「赤字のまま営業を続けることで迷惑をかけられない。近隣にスーパーがなくなるのは申し訳ないが、見切りをつけたい」と話した。

 オープン当初の従業員は旧百貨店からの引き継ぎやパートを含め50人以上いたが、現在は23人。従業員は解雇となり、同社は今後、不動産部門のみで運営を継続するという。8日には店内に閉店のお知らせを張り出した。

 市は今後も庁舎1階を商業スペースとしての利用を見込んでおり、本年度予定していた事業者の公募を早める考え。現在4679平方メートルの商業スペースのうち、958平方メートルは同社から転貸借で13のテナントなどが入店しているが、1年間は市との契約により営業できるようにする。

【写真】店内に掲示された閉店を知らせる看板

最終更新:5月8日(月)

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