石巻日日新聞

上品山 牛の放牧スタート 避暑地での~んびり

石巻日日新聞 2017年5月19日(金)

 石巻市三輪田の市営上品山牧場で19日、牛の放牧が始まった。石巻地方の畜産農家からトラックに揺られて運ばれた牛たちが広々とした高原に放たれ、のんびりとした山での避暑生活に入った。退牧は11月1日の予定。

 今年は2―12歳のメスの黒毛和種41頭が対象となった。午前8時半ごろトラックに乗せられて到着した牛は、担当者の誘導で元気良く荷台から降り、採血や体重測定などを受けてから牧草地へ向かった。

 牛を預託する農家らで作る石巻市河北上品山牧場預託者互助会の日野和男会長は「広々とした牧草地で過ごすことで足腰が強くなり、丈夫になる。受胎率も上がり、我々農家の負担軽減にもつながっている」と話し、のびのびと草を食む牛たちに目を細めた。

 放牧はメスの妊娠と出産に向けた健康づくりを目的に昭和40年代から続いている。東日本大震災の影響で一時中断したが、平成25年度に再開。放牧地は約30ヘクタールで一部は傾斜地になっており、牛の足腰強化やストレス解消で受胎率の向上にもつながっている。

【写真】トラックで運ばれてきた牛たちは、元気な足取りで放牧地に降りた(19日午前9時ごろ)

最終更新:2017年5月19日(金)

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