石巻日日新聞

7度目の寄港を歓迎 大型客船ぱしふぃっく

石巻日日新聞 2017年5月23日(火)

 大型客船の「ぱしふぃっくびぃなす」(2万6594㌧)が23日、石巻港に寄港した。同港開港50周年の本年度、3隻計5回の大型客船の寄港が予定されており、今回がその第1号。岸壁では「ウェルカムフェスタ」と題した同港大型客船誘致協議会による歓迎イベントが開かれ、港からの復興の発信や観光交流の拡大に期待が高まった。
 日本クルーズ客船㈱=大阪市=が運航する同船が石巻港入りしたのは7回目。約300人を乗せて横浜から八戸、大船渡を巡る「三陸復興国立公園クルーズ」の最後の寄港地であり、この日午前8時の入港を、風になびく大漁旗と石巻消防音楽隊の演奏で出迎えた。
 石巻、東松島、女川、松島の2市2町で構成する同協議会会長の亀山紘石巻市長は「震災以降は毎年入港し、住民は乗船客との交流で大きな励ましを受けている。豊かな自然景観や海の幸を堪能してほしい」とあいさつ。由良和久船長らに花束や記念品が贈られた。
 乗船客はバスに乗り、震災からの復興が進む石巻地方や日本三景松島の観光を満喫。岸壁では笹かまぼこを振る舞って客をもてなしたほか、2市2町の地場産品をPRした。
 東京都品川区から妻と長女と初めて石巻港に降り立った会社員の坂本浩司さん(50)は「歓迎にびっくり。どこに行くか決めていないが、おいしいものを食べたい」と上機嫌だった。地元向け船内見学会もあり、事前の抽選で当選した約80人が「洋上の楽園」とされる豪華な船旅の気分にひたった。
 同船は同日午後9時の出港予定で、花火の打ち上げで見送る。

【写真】消防音楽隊の演奏で出迎えた(石巻港大手ふ頭)

最終更新:2017年5月23日(火)

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