石巻日日新聞

100年に1度〝幻の花〟 石巻市牧山一帯

石巻日日新聞 2017年5月27日(土)

 石巻市湊の牧山一帯で、100年に1度しか咲かないといわれる「スズタケ」の花が今月半ばごろから一斉に開花して話題になっている。
 スズタケはイネ科の大型ササの一種で、日本各地に広く分布しており、各地で工芸品などにも利用されている身近な植物。花が咲く周期は非常に長く、50―100年ほどといわれている。昨年は愛知県設楽町の山あいで120年ぶりに一斉開花し、ニュースにもなった。
 そんな中、牧山のスズタケも黒光りする穂から小さな花が顔を出している。長年ここで暮らす零羊崎神社名誉宮司の櫻谷守雄さん(90)も「初めて見る光景だ」と驚き、同神社禰宜(ねぎ)の櫻谷靖雄さん(38)も「今まで見たことのない、不思議な光景」と話す。
 この様子を見ることができるのもあとわずかで、今後は種子を落として一斉に枯れるという。周辺にはスズタケをエサにしている蝶も生息しているため、生態系に何らかの影響が出ることも考えられそうだ。

【写真】零羊崎神社の敷地内に咲くスズタケの花

最終更新:2017年5月27日(土)

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