石巻日日新聞

石巻市 外国人旅行者に無料SIMカード

来年1月サービス開始へ 特設ウェブで情報提供

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 7月13日(木) 21時45分 配信
記者会見した左から川口社長、亀山市長、古山社長

 石巻市は市内を訪れる外国人旅行客を対象に、海外のスマートフォン(スマホ)やタブレット端末が無料で使えるようになるSIM(シム)カードを配布する。訪日外国人旅行(インバウンド)の誘客に向けて民間と共同で進める全国でも珍しい取り組みで、来年1月のサービス開始を予定。滞在中にインターネット通信ができるだけでなく、観光スポットやグルメなど市内周遊に役立つ情報が受け取れる仕組みをつくる。

 外国人旅行者対象の新サービスは「石巻トラベルSIM」と名付けた。海外で自分のスマホなどを使うにはさまざまな方法があるが、市内を訪れた外国人旅行客は配布されるこのカードを差し込んで簡単な設定を済ませれば、一定期間、無料で通信できるようになる。

 また、このカードを挿入することでつながる多言語対応の特設ウェブサイトや、市内観光を快適にする専用アプリケーション(アプリ)を用意。観光、交通手段、飲食、震災伝承などの情報を受け取れ、各種予約や土産の購入などをできるような仕組みを検討する。

 配布場所は石巻駅や観光案内所などを想定している。仮に2千枚を無料配布すると、市の負担は約500万円という。

配付するSIMカードのイメージ。デザインは今後変わる。左側の金色の部分をスマホなどに差し込む
配付するSIMカードのイメージ。デザインは今後変わる。左側の金色の部分をスマホなどに差し込む

 東京都のウェブ関連会社(株)ジェイティップス(川口環社長)がSIM管理システムの開発や特設ウェブサイト構築、市内でIT技術者人の育成などを手掛ける(株)イトナブ(古山隆幸社長)がアプリケーション開発を担う。アプリ開発にあたってイトナブは、22日にインバウンド向けサービスアイデアを出し合う市民参加型の催し(アイデアソン)を開く。

 10日に市役所で記者会見したジェイティップスの川口社長は「言語が通じにくい旅行地だからこそネット接続環境が必要。外国人旅行者と市民が簡単なコミュニケーションができるようにしたい」と述べた。イトナブの古山社長は「SNSと連携させ、利用した一人一人が観光大使として石巻の魅力を広げてくれるような取り組みにしたい」と展望した。

 市内を訪れる外国人旅行者数は、年間約2300人で横ばいとなっている。市内では来年に過去最大の外国客船「ダイヤモンド・プリンセス」の寄港が予定されており、〝インバウンド元年〟に位置付け。国内で開催される平成31年のラグビーワールドカップ、翌年の五輪をきっかけに石巻市を訪れる外国人の増加も見込まれる。

 3者共同の会見で亀山紘市長は「情報通信技術を活用したきめ細かいおもてなしが外国人旅行客誘致の起爆剤となり、アプリ開発による人材育成につながれば」と多方面での効果を期待した。

タグ:観光
最終更新:7月13日(木) 21時45分

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